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第七十一話『家出』

261 :ももちゅん ◆bxVFazo/xo :2006/12/17(日) 05:21:20 ID:IwXU1RsZ0
【071/100】  「家出」

お恥ずかしい話なのですが、私の父と母が夫婦喧嘩をしました。
父は短気で子供っぽい所があり、車に乗って家を飛び出ていってしまいました。
いつも一日で帰ってくるので気にも止めておりませんでしたが
その日は夜に出ていって朝帰ってくる半日コースで、普段より早い帰宅です。
それにしては様子がおかしい。大の大人が半ベソです。

家出をして、車の中で野宿しようと、適当な場所に車を止めたそうです。
私の家の付近は大変田舎で、街灯のない道が幾本もありました。
父が車を止めたのも、そんな真っ暗な道を、少し離れた空地でした。
父は座席を倒し就寝しました。
その瞬間。
車の扉が開き、何者かが父の足首を掴みました。
そして金縛り。
父は「これはマズイ!」と、心の中でお経を唱えていたそうです。
眠ってしまったのか意識を失ったのか、気がついた時には朝になっていました。
車の扉は開いたままで、夢では無かったことを示しています。
そして……暗い時には気付かなかったのですが、周りは墓地。
呼ばれたのかなんなのか、よりによって墓地に車を止めてしまっていたのです。

翌日、父と母は揃ってそこに墓参りに出かけました。
夫婦喧嘩は犬も喰わないと申しますが、霊はわりと喰ってくれるようです。

【完】