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第九十二話『カナちゃん』

322 :蟻 ◆GJCUnhVBSE :2006/12/17(日) 08:02:53 ID:yBezmQGa0
中学生の頃の話。

カナちゃんという女友達がいた。
彼女はちょっとキテる子で、こっくりさんや呪術といったものにはまっていた。
カナちゃんにはゆうこちゃんという恋敵がいて、二人は仲が悪かった。
特にカナちゃんはゆうこちゃんを憎く思っていたらしい。ある日カナちゃんが、私
にこんなことを教えてくれた。
「あたしね、ゆうこのやつを呪ったんだ。あいつの人形作った。ゆうこが目を怪我
するように呪ったよ」
と言って、実際にその人形を見せてくれた。軍手のような素材で作られた人形にゆ
うこちゃんのフルネームが書いてあり、両目のところにまち針が刺してある。これ
には私もぞっとして、こう伝えた。
「呪いって良くないよ。いつか自分に跳ね返ってくるよ?」
しかし、カナちゃんは「大丈夫だよ」と言ってとりあわなかった。

数日後、ゆうこちゃんが眼帯をして登校してきた。
驚いて訊くと、プールで泳いでいたところ、浮いていたガラスの破片で切ったとい
う。軽い怪我だというが、(本当にカナちゃんの呪いが効いたんだ!)と思い、私
は恐ろしくてしょうがなかった。
カナちゃんは、ただ、ニヤニヤと嬉しそうに笑っていた。

あれから十年。当時の友人たちとも疎遠になってしまった。
今もカナちゃんは誰かを呪っているのだろうか。
(※人名は全て仮名です)

【完】